「銃」は中村文則さんのデビュー作。又吉さんがお薦めしていて読みたいなと思ってた。ダビンチで中村文則特集をしていたり、文芸誌で対談をしていたり、たまたまかもしれないけど、よく目にして。又吉さん、西加奈子さん、村田沙耶香さんを筆頭に、いろいろな人が中村文則さんとその本について、あちこちの雑誌で語っていた。
そんなことで興味をもって、デビュー作である「銃」を手にとったのです。
めっちゃ面白かった。
ドストエフスキーような、登場人物(ここでは主人公一人)の精神世界というか、考えを深く、ひたすら追っていく感じ。また、犯罪を犯す人の内面の描写に、作者の、レッテルを貼らずに人を理解しようとする人となりを感じた。
何もかも憂鬱な夜に 中村文則
そんなことで興味をもって、デビュー作である「銃」を手にとったのです。
めっちゃ面白かった。
ドストエフスキーような、登場人物(ここでは主人公一人)の精神世界というか、考えを深く、ひたすら追っていく感じ。
もともと"おかしな"ところ("おかしい"という言葉で片付けられないものを中村さんは書いているんだけど、他に言葉が見当たらないので、とりあえず"おかしい"と書く)がある主人公が、偶然銃をひろったことによって、"おかしな"部分が増幅して表面化していく。それを第三者からの目線ではなく、おかしくなっている主人公の目線から書いている。一人称の主人公目線で書かれていて、読者は一見、主人公の行動に納得しながら読み進める。それを周りの登場人物たちの反応と台詞で、なんとなく(自分は)何かおかしいということに、主人公と同じ目線で読者も気づかされる。それがすごく面白くい。
何もかも憂鬱な夜に 中村文則
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